マジで超絶本気になる方法を考えよう。
本気になった事はあるか?
勉強、スポーツ、仕事、恋愛。
本気になった事はあるのか?
それともこれまでなんとなくそれが出来たのか?
サラッとやってのけて来たのだろう。
本気を出したと言えば出した。
出してないと言えば出してない。
そもそも本気って一体なんだ。
どこからが本気なのか判断出来る人はいるのだろうか。
それは他人にわかる事なのだろうか。
わからない。
本人にしかわからない。
むしろ説明するのは難しい。
だから恐らくこれが本気だなと考えられること。
本人が思う本気になったかもしれない瞬間。
喧嘩した時。
私は男である。
やっぱり少年時代は殴り合いの喧嘩もしたものだ。
友達なんだけどすごくムカついて殴り合う。
その時は喧嘩に夢中になっている。
夢中になると言うと語弊があるが、自分の服や靴、表情や昨日ぶつけた足の小指の事など一切考えていない状態だ。
髪型なんて引っ張り合って「わー」ってなってる状態だ。
気にしなくなる。
他のものに対して何の関心も無くなるような状態。
その時ってなんだか「本気」になっているような感じがするのだ。
いや。
間違いなくあの時は本気であった。
兄弟げんかの時もそう、夫婦での口喧嘩もそう。
自分の人格で制御しきれなくなった時なのかもしれない。
もしかしたら本気になると自分の人格を超えて自分が爆発するのかもしれない。
でも頭は真っ白であまり詳細な記憶はないのだ。
冷静ではない。とも言える。
プラモデルを組み立てている時。
プラモデルが趣味だと時間を作ってわざわざその時間を捻出する人もいるだろう。
好きでやっているからかあまりにも集中し過ぎて時間を忘れることがある。
夢中になり過ぎてどのくらいの時間が過ぎているのかわからなくなるのだ。
その時の記憶もまたすこし雑になる。
大掛かりなプラモデルであれば「これ途中でどうやって作ったっけ?」と感じる部分があったりする。
記憶が曖昧なのだ。
プラモデルをやっている時もまた頭が真っ白になっているような感じがする。
色で表すなら間違いなく白。
その時は指先に全神経を集中させているからかもしれない。
本気を出しているような気がする。
人生で一番緊張した時。
昔バンドをやっていたのだが、生まれて初めてのライブをやった時。
超絶緊張をしていた。
その時自分はおそらく観客の方を向いて歌っていた。
ライブだから当たり前だ。
でもその景色を一つも思い出せない。
どんな顔をしてみんなが見ていたのか。
思い出せないのだ。
それが緊張のせいだというのはもちろんわかる。
でも「失敗できない」とか「とにかく頑張る!」とか色々な事は考えていたはず。
でも目を開けていたのにも関わらずその景色は覚えていないのだ。
間違いなく頭の中が真っ白だったんだと思う。
緊張し過ぎて記憶にない。
あの時の自分。
色んな意味で本気だったんだと思う。
青春も込みで本気だったんじゃないかなと感じるのだ。
あり得ないくらい怒られて怖い思いをした時。
些細な事だったがとてつもなく怒られた経験は誰にでもあると思う。
単純にガラスを割ってしまったというあるある話の中でもなぜかその日はこっぴどく怒られたのだ。
もちろん学生の時。
中学生。
でも割ったことはもちろん黙っていた。
だって怒られるから。隠す。
でもバレる。
呼ばれる。
怒られたことはガラスを割ったことよりも隠した自分の想いへの怒り。
ごもっともな正論でめちゃめちゃ怒られるとどうなるか。
頭が真っ白になるのだ。
最後は間違いなく謝るのだが、隠していたことがバレたこと。
そしてガラスよりも隠したことを怒られるという人として全うな怒られ方をしたこと。
全てが予期せぬ事態で頭が真っ白になったんだろう。
今にもぶん殴られる手前だ。
呼ばれても少し隠したものだから余計に先生の怒りに拍車をかけたのだろう。
とにかく恐かった。
「本気」で恐かった。
本気というのは何かを受ける時に現れる症状かもしれない。
腕を骨折した時。
痛い。
痛すぎて記憶にない。
左の腕が真ん中から見事に折れたのだ。
肘のところがボキっと逆に。
折れた瞬間のなんだかダメになった様子は今でも覚えている。
感覚的に「これは!」っていうひらめきのような感じ。
そのあとの痛みはもうすべてを忘れさせる。
病院に行ったことも、ついて何をしたかも。
記憶が途切れている。
落ち着いたころにはしっかりギプスで固定されていた。
折れたひらめきの後、痛過ぎたのだ。
痛過ぎて頭が真っ白になったのだ。
そして泣きわめく。
間違いなく本気で痛かった。
痛みというものでも本気を出したような気がする。
溺れた時。
海で溺れたことがある。
風呂でも溺れたことはある。
でも特別死ぬかと思ったのは海だ。
たいして泳げもしないのに沖まで行って疲れたからと足をつこうと思ったら深かった。
疲れもあってもう泳げないと思った。
でも「ブクブク」となる度に「やばい」と思って泳ぐ。
しかしなんだか陸まで遠い。
そう思った時にはもう溺れていた。
それを助けに来てくれた友達がいたから助かったものの腕を引っ張ってくれた友達の腕にはしっかり爪の後を残したらしい。
信じられない力で握りしめたようだ。
まさに本気。
基本的に海で調子に乗ってはいけない。
本気で友達の腕を握り潰してしまうかもしれない。
助かりたくて超絶パワーを発揮するようだ。
その時は絶対に本気だと確信出来る。
命に関わる状態で本気を出せないわけがない。
本気はいつも自分の外側にあるものだと考えられる。
人は本来の力を脳せ制御して使わないようにしていると聞いたことがある。
これをフルに使う瞬間がまさに本気だとしたらどうやって使ったらいいのかわからない。
脳の使い方なんてわかるわけがない。
でもこれまで生きてきた危機の中にヒントはあった。
白だ。
頭が色で表すなら白になっている時に本気が発動していると考えられる。
自分の他の部分なんて一切気にならない時。
今日の髪型も、服装も、表情も、学歴も関係ない。
本気の出し方は絶対にこの白が握っている。
頭が真っ白になるという表現が当たり前過ぎて伝わらないかもしれないが、頭が真っ白になるという記憶すらない状態が正しいかもしれない。
透明だ。
感情すらもない。
怒りであったり生命の危機であったり極度な緊張状態であったり。
ほぼ気絶状態。
記憶喪失状態。
本能のみ。
これが本気だ。
自分が本来持つ感情とか人格そのものの外側にあるっぽい。
それを自分でコントロールすれば本気が出せるとなるともう無理だと思う。
だって人格の外側がコントロール出来たらそれは内側じゃんっていう話。
やるとするならコントロールではなく、「どうなっても知らないけど人格の外側を持ってくるわ!」って感じしか無理だ。
「記憶にはほとんど残らないけどね!」って感じだ。
なるほど。
本気を出せば記憶になんて残らない。
頭が真っ白になるってことは記憶も写真のように途切れている状態。
ほとんど思い出せない。
なんだか多重人格っぽい感じになってくるが、人格の外側の自分が出る。
それが本気だとするとやっぱり記憶に残らないものだと断定する。
お酒を飲むと記憶を無くす人がいるがこれももしかしたら…。
その間に「転んで骨が折れてました。」みたいな話を聞いたことがあるがちゃんと家に帰ってベッドで寝てたらしいし。
お酒の力を借りるのはちょっといただけないが、もしかしたらお酒を飲むと本気を出せる人もいそうな気がする。
本来の自分よりも明らかにパワーアップするような人がいるかもしれない。
もちろん人に迷惑をかけるよりも人を救う力として使ってもらいたいものだ。
記憶に残らなくても良い事をするなら悪酔いとは言わないのか。
というよりもやっぱりお酒は関係ないかもしれない。
とにかく、言いたいのは本気を出している時間は記憶に残りにくい。
完全に覚えていないのであればよっぽど本気を出したか、2重人格くらいなもの。
お酒も薬も含まない場合。
あえて記憶に残さないようにすることで本気を出せる時間を作れるのかもしれない。
そんなこと出来るかどうかもわからないが。
記憶に残らない行動こそが本気の時。
意識的に残すとか残さないとか考えている時は本気を出せないかもしれない。
見ている側の記憶としてはすごく残る。
例えばめちゃくちゃキレて普段の自分の人格とは思えないような事を言った。
そうすれば自分の記憶には残らないわりに相手の記憶には深く刻まれる。
これはあまりいい事ではない。
でもスポーツの世界は違ったりする。
とんでもない奇跡的なプレーを観客に見せた時にそれを目撃した観客の脳裏に焼き付くほどの衝撃だったとする。
でもプレーをした本人は夢中になって頭が真っ白だったりする。
インタビューの時はもう落ち着いて自分を分析出来ているだろうから当時の様子をそれっぽく話せるかもしれないが、そのプレーを実際にした直後はどうだろうか。
きっと計算的に観客が絶賛し脳裏に焼き付くほどのプレーが出来るならずっとやってる。
でもそうじゃない。
もう奇跡みたいなもの。
本人も冷静に分析してみるけど結果的に一瞬頭が真っ白になっているはず。
それが本気を出してプレーし続ける中で起きたのか一瞬本気に切り替わったのかはわからない。
でも咄嗟の判断でそういった奇跡的なプレーが生まれるというのは間違いなく頭の中が真っ白になっている状態だと考える。
本気モードの中の咄嗟の判断の可能性。
だけど記憶が残らない状態を長時間続けるのなんて無理だ。
もう人間じゃない。
何かスイッチが入って短時間だけ本気モードになったのかもしれない。
永久に本気を継続するなんて出来ない。
絶対に出来ないのだ。
記憶に残らない時間をずっと続けていたら思い出なんて一つも出来ない。
だからきっと瞬間爆発のような感じになるはず。
そのスイッチが気になる。
そのスイッチさえ自在に使えれば様々な場面で応用出来るかもしれない。
でもそのスイッチはきっとONしかないのだ。
だってOFFも出来たら本気が永久に継続させられることになる。
それはさすがにやばい。
自分が社会の中やその他のルールの中で使うべきポイントで使うバランスは保たないとなんか変な感じになる。
精神的に絶対におかしい存在になるのだ。
だからONにしても自動的に戻るような感じになる。
つまり本気を永久に継続することは出来ないがONにすると本気モードになり、時間の経過と共に元に戻ってくる。
それがいい。
そうしたい。
問題はスイッチをどうするかだ。
スイッチを見つける。
最終段階だ。
スイッチを見つけられれば本気モードを自由に行ったり来たり。
本気を出している時は頭の中が真っ白になる。
そして記憶に残らないのであれば簡単だ。
そういう風に頭の中をセッティングすればいい。
自分の脳の記憶媒体を停止する。
それがONの合図。
記憶する機能を意図的に消すのだ。
自分で。
今3歳の娘がいる。
ふと思ったのだ。
自分が3歳の時の記憶はほとんどない。
思い出せない。
でも今の娘を見ていると日々怒ったり笑ったりしている。
すごく怒るしすごく楽しそうに笑ったりする。
この記憶がないってどういうことなのかと思う。
こんなに楽しそうにしているしこんなに怒って泣き叫んでいるのに記憶が残ってない。
本気なのだ。
間違いなく本気で生きているのだろう。
そう思った。
まだ生まれて間もないから記憶に残すどころではなくほぼ感覚だけで一生懸命生きているのだ。
だから食べている最中に寝る。
大人になると疲れていても風呂に入るくらいはする場合が多い。
でも3歳の娘にはそんな余裕はない。
毎日記憶に残らないくらい集中して、本気で目の前にあることに臨んでいるのだ。
その本気。
その本気こそまさに求めているものだ。
本気で怒って本気で笑ってなんて楽しそうな毎日を過ごしているんだろう。
結局色々と考えてみたが本気で毎日とぶつかっている娘は本当にすごいと思う。
色々な知恵もつけて社会の流れの中で情報を掴み、取り入れ、合わせながら生きているとそんなこと出来なくなってくる。
出来なくなってくるものだから本気になる感覚を失う。
でもちゃんと3歳の娘が教えてくれた。
本気になるとどうやらこうなるらしい。
記憶に残らないものだから本気になる方法なんて覚えているはずがないのだ。
記憶に残らないほど夢中になって本気になるものがあればスイッチの場所もわかるかもしれない。
それでも記憶に残らないから違うのか。
3歳の娘から何とか聞き出すしかなさそうだ。
どうか感想をください。