私は子供の頃、幽霊やお化けが怖かった。
友達の怪談話やテレビ番組で観る心霊現象や心霊写真。
寝るのが遅くなるといつも親から「お化けが来るよ」と言われて布団の中に隠れるも、逆に怖くて眠れない夜がたくさんあった。
少し大人になると、心霊スポットと呼ばれるところに連れていかれたりもした。
全てが怖かった。
そんな時を経て、更に大人になった今、私は思います。
幽霊やお化けは別に怖くない。
金縛りもラップ音も、別に怖くはない。
今回はそれがどうしてかを伝えたい。
これを全て読めばきっと幽霊やお化けが怖い存在ではなくなる。
怖いお化けに出会う確率。
私達が生きているこの世で「怖い人」ってどのくらいいるだろう。
普段の生活の中で「怖い人」に出会う確率ってどのくらいだろう。
もし仮に霊魂みたいなものが幽霊やお化けとしてこの世に現れる条件が「恨みや嫉み」だとしたら、そういった感情をこの世で持っていた人が怖い幽霊やお化けになる。
…。
普段の生活の中でそれほどの「恨みや嫉み」を持つことってありますか?
「呪ってやる!」って思うほどの事は滅多に起きない。
死して尚呪いたくなる程の恨みや嫉みを持たない人の方が圧倒的に多い。
更に自分が誰かに「呪ってやる!」と思われるような事をした覚えもない。
って考えると、私達が生活している世界で怖い幽霊や怖いお化けに出会う確率はすごく低い。
幽霊やお化けとしてこの世に現れる詳しい条件はわからないけど、中には優しかったり、私達に協力したいと思っている幽霊がいてもいいんじゃないだろうか。
恨みや嫉みが途中で無くなる幽霊やお化けもいるだろうに。
そっち側の幽霊やお化けの存在は怖くないわけです。
怖い方に気を取られ過ぎて幽霊やお化けのイメージが「怖い」になってるけど、確率的には怖い幽霊やお化けに出会う可能性の方が圧倒的に低いと思います。
それって本当に心霊現象?
例えばアイマスクをして、暗闇を演出した状態で生活するとしたら、聴覚と触覚をメインに行動しようとする。
その中で急に大きな音がしたり、急に誰かに肩を叩かれればほとんどの人がビックリするだろう。
でも予め音が鳴るまでカウントダウンされたり、「肩を叩くよ」と言われていればそこまでビックリしない。
幽霊やお化けを強く意識するのは夜です。
そして暗闇です。
昼間の心霊スポットで多くの人がワイワイ楽しんでいるイベントが開催されていたらどう感じますか?
多分心霊スポットだと思わない。
恐怖なんて抱かない。
見えないから怖いだけなんです。
昼間にテレビを見ながら家のどこかからパキッと音がしたら「ラップ音!?幽霊だ!」と思いますか?
「ん?まぁ、いっか。」程度のリアクションになると思います。
もし夜に暗闇の中で音がしたり、人影に似たものを目にしたのなら、「昼間部屋でテレビを観ていたらどう感じるか」を考えてみてください。
昼と夜が変わっただけでただの物音が心霊現象になる。
光の加減で偶然浮き出るシルエットが心霊現象になる。
風が吹けば音が出るし、光があれば影が出来るのに…。
それが夜になるだけで心霊現象になるなんて…。
とっても不思議な思い込みです。
メディアが推したいお化けの姿。
私達は実際に幽霊やお化けに出会った事がなくても、その姿を知っています。
それは様々なメディアで想像上の姿を表現しているからです。
髪が長くて青白くて目がギョロっとして…貞子みたいなイメージ。
本当に見た事はないけど、恐怖を感じるフォルム。
気が付けば幽霊やお化けは恐怖を抱くデザインに。
メディアは「話題性」を求めます。
幽霊やお化けが「普通」であってはいけないんです。
私達からの関心や注目を得る為の仕事だからです。
テレビでも、映画でも、雑誌でも、とにかく人々の興味を引きたい。
話題にする事で大きな利益に繋がります。
幽霊やお化けはほとんどの人が実際に見た事がありません。
だからこそ自由にイメージを作れるわけです。
私達の世界では「普通の人」が圧倒的に多いのに、幽霊やお化けの世界は見た目がとんでもない化け物揃い。
理由はこれまでのメディアが作り上げて来たイメージが積み重なっているからです。
私達が持っている幽霊とお化けのイメージは常にメディアが推したい姿をしている。
理由は普通の姿じゃ面白くないから。
普通の姿じゃ話題にならないから。
幽霊やお化けの本当の姿を知っている人はどのくらいいるんでしょうか。
もしかしたら、1人もいないかもしれません。
私にはその姿が見えないんだから知りようもありません。
そこを突いた見事な戦略です。
私はそのおかげで何度も怖い思いをしました。
元々人間だったんでしょ?
メディアで作り出したおっかないイメージの幽霊やお化けの存在。
その存在を否定したいわけではありませんが、同じメディアが発信する情報によっては、そのほとんどが元々人間であって、恨みや嫉みを持っている人が化け物みたいな姿になってこの世に現れたりするらしい。
事故で亡くなった人は怪我をしたままの姿だったりするけど…。
どう考えても「どうしてそうなるのか」がわかりません。
化け物になるならどこで変身したんだろうか。
怪我をしたままの姿なら「まだ生きてるじゃん」って話です。
そのほとんどが元々人間だったのに、幽霊やお化けになったら急にめちゃくちゃ怖いビジュアルへ。
そんなバカな。
どうしても信じられないのです。
「怖さを煽りたい」のが見え見えだ。
お化け商売。
見える人には見えるらしい幽霊やお化け。
私には見えません。
感じる瞬間もありません。
でも、見える人がいる。
もしその姿を捉えたいなら、自分が見えないものだからどうしても「見える人」に判断を委ねるしかありません。
ただ、自分の身に降りかかる不幸の全てが目に見えない何かの仕業だとは思えない。
医学がここまで進んでいない時代では、疫病を「見に見えない何かしらの悪霊の仕業」にして、祈りやお祓いで治そうとしていた。
医学が進むとその原因が明確になり、薬が開発された。
人は大昔から原因がわからないものに対して「霊的な何かの仕業」だと思い込む習性がある。
目に見えないものに対して恐怖を感じるんです。
神とか悪魔とか悪霊のせいにする。
その昔、そういった目に見えない何かに対して立ち向かえる人が重宝された。
それが「見える人」です。
いまだに科学的に証明出来ない数々の問題は「霊的な何か」のせいだと思われています。
「見える人」はそれだけで人々に必要とされる。
もちろん商売として成り立つ。
ただ、私には見えない。
だから、本当は恐怖を感じる事もないと思っている。
見えないものを信じるって、私には難しいのです。
やたら高価な水素水。
マイナスイオン。
超能力。
占い。
幽霊やお化け。
どれも商売になってるなぁ。
と思います。
見えなくて良かった。
今回は幽霊やお化けの話なので、他の商売は置いておきますが、私の知っている「見える人」は、テレビなどで見ると、霊と話せたりする。
「見える人」にもいくつかタイプがあるようで、直接話をするタイプや追い払うだけのタイプに憑依させるタイプと様々。
そしてターゲットにされる霊は基本的に悪さをするタイプ。
テレビでは話題性が高い方が優先されるから。
ってことは、私達が知っている霊やお化けのタイプはそもそも偏っているはずなんです。
でも私はどのパターンも見えない…。
テレビで見ると「今ここにいます」とか「いつも守護霊としてあなたを見守っています」と見える人は言う。
それがあまりにも当たり前のように言うものだから、「って事は今私も見られてるって事?」と思ってしまう。
そう考えると…。
「見える人」のストレスって半端じゃない気がするのです。
しかも相手は壁をすり抜けたり出来るのにこっちは出来ない…。
家の中でもずっと見ている。
寝ている時も?
逃げ場なし。
って考えると、見えない方が良いんじゃないかと思います。
今後もし見えるようになる事があれば、悪い事をする幽霊やお化けだけじゃないと確かめたい。
もし見えるようになったらこのブログで報告するつもりです。
映画やテレビや雑誌で紹介される幽霊やお化けは悪さをする奴ばっかりだから、存在自体が問答無用に嫌われている。
正直そうじゃない幽霊やお化け達は迷惑していると思うんです。
だから私が見えるようになって、このブログに載せるのは「ダチになった幽霊とお化け」の紹介になります。
どうか感想をください。