あの頃の「卒業」を思い出す引っ越しの準備

生活

我が家は今月末に引っ越しをする予定です。

引っ越しっていうのは新しい土地での生活にワクワクすることもあれば住所変更やら荷物をまとめるのやらめんどくさい。

なんならめんどくさい事の方が多い。

電気を止めたりガスを止めたり、免許の住所変更やらその他の住所変更やら。

凄くめんどくさいのです。

引っ越し業者っていうのは基本的にまとめた荷物を運ぶ仕事。

だから荷造りはこっちでしなくちゃいけない。

オプションでお皿とかをまとめてくれるサービスはあるものの、お高い。

計画的にやろうと思ってもどこかでイレギュラーが起きる。

起きると言うか、ほとんどの人が仕事をしながらだから計画的に進まない。

引っ越しって…すごく大変。

それでも、やらなくちゃいけない…。

引っ越しが大変だなんていうのは経験がある人なら誰もが思う。

誰もが思うはず。

でも、引っ越しっていうのは人生で言う転機に近いような気もするのです。

住所と共に環境も変わる。

引っ越しはめんどくさいけど徐々に進めていけば必ず終わる。

必ず過ぎていく時間。

乗り越えなきゃいかん。

黙々と荷造りを進めていく中で徐々に感情にも変化がある。

引っ越しって、「住み替える」だけじゃない価値がたくさん隠されているような気がする。

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捨てる選択。

引っ越しをすると、タンスの奥、物置の奥まで見ることになる。

全ての荷物をまとめる必要があるから。

その時、奥の奥から出て来る自分でも覚えていなかった物。

物。物。物。

何だこれは。

要らない。

というか奥の奥にしまってあるくらいだからそもそも要らないのかもしれない。

そうなると捨てる選択をする。

または売る。

とにかく手元から無くす方向に考えるようになる。

手放す選択をする。

奥の奥にある物。

奥の奥にある気持ち。

一緒に整理してしまいたい。

せっかく引っ越しをするんです。

めんどくさいのは荷物の整理だけではない。

気持ちも一緒。

奥の奥。

捨てたり、売ったり、手放してみると、なんか、スッキリする。

でもちょっと切ない。

全ての物に思い出が詰まっていたりする。

物と一緒に思い出も捨てるような感覚になったりする。

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増やさない選択。

一度引っ越しをすると、「もし次に引っ越しをするなら」と考えるようになる。

そうなると、物を増やさないように心掛けたりする。

次の引っ越しでまた奥の奥にある記憶にも残っていない荷物が増えてしまうのは避けたい。

だもんで、そういった荷物を増やさないようにする。

気を付ける。

「めんどくさくならないように」自分で気を付けるようになる。

めんどくさかったあの経験。

「これ。本当にいるのか?」って自分に聞く。

「いらない」って判断する。

それって荷物だけだろうか。

気持ちの引っ越しは出来ない。

だからずっと自分の中で奥の奥にしまい込んだり。

気が付かない間に一杯になっているのに、「まだ背負える!」って無理をしてしまう事がある。

だからいつでも新しい何かを入れられるように隙間を作っておきたい。

せっかく巡ってきたチャンスが手一杯、目一杯になって掴めないかもしれない。

そんなのもったいない。

心にもきっと広さがある。

置いておける気持ちには限度がある。

引っ越しの時に気が付いた。

思ったよりも一杯になっている気がする。

増やしたいなら減らさないと。

増やさないようにコントロールしないと。

気が付いたら一杯になっている。

なんでもかんでも抱え込んじゃうと、何から手をつけたらいいのかわからなくなる。

そして何も進まなくなる。

悩む時間が増える。

いつも頭の中はシンプルにしておきたいものです。

大人になると人間関係が淡泊になっていくような気がする。

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始める力。

引っ越しの準備。

「やらなくちゃ」とは思っているけどなかなか始められなかったりする。

「明日に…しようかな…」

っていう日が続く。

そうなると、もっともっとめんどくさくなる。

動き出すのが遅くなった分、後々やる作業量が増えてる。

どうせやらなくちゃいけない。

わかっちゃいけるけどやらない。

よく考えたら、荷造り以外にも「わかっちゃいるけどやらない」って瞬間は結構ある。

後々やるのに。

一度始めてしまえばどんどん進んでいくのに、最初の一歩を踏み出せない。

私にはそんな経験が結構ある。

動き出すのが遅い。

だからいつも誰かの後を付いていくような感覚でいる。

せっかくの引っ越し。

いつもよりも動き出しを早くしてみる。

どうせイレギュラーが起きるんです。

前もって進めていればそのイレギュラーの対処もしっかり出来る。

最初の一歩。

これが誰よりも早かったらこれからの人生が少し変わりそうな気がする。

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引っ越しと卒業。

引っ越し業者が来る日はもう決まっている。

時間も決まっている。

だからなんとしてもそれまでには荷造りを終わらせないといけない。

間に合わなかったら引っ越しが出来ない。

引っ越しが出来ないどころか荷物はそのままで家を出ていかなくちゃいけない。

そうなりゃ詰み。

賃貸に住んでいるのなら絶対終わらせないと。

期限。

社会人になる前、学生だった頃、期限は絶対であった。

小学校の6年間。

中学校の3年間。

高校の3年間。

卒業する日に合わせて生活してきた。

卒業の日はもう決まってて、それを変える事なんて出来なかった。

その日に向けて毎日の生活を送ってきた。

少し先の事だから、なんとなく生活をしていると「卒業」なんて意識しない。

でもその日が近づいて来ると複雑な気持ちになった。

将来の不安、仲間と離れ離れになる寂しさ、新しい生活への期待。

色んな感情が湧いてきた。

社会人になると仕事の期限はあっても「卒業」のような想いを抱くことはほとんど無くなる。

社会人の期限は定められていない。

でも住み慣れた家を出て行く時。

それに向けて準備をしている時。

覆らない「引っ越しの日」はまるであの時の「卒業の日」と少し似たような感情を抱かせる。

不安も期待も入り混じったなんとも言えない感情になる。

別にそれを狙っていたわけでもなく。

誰かがサイコロを振ったように過ぎていく毎日の中で、「引っ越し」が選択されたような感覚になる。

自分でそれを望んだのに、まるで仕組まれたように進んで行くような感覚になる。

いくつもの卒業を重ねて成長してきた私は、今月末、今住んでいる家を出ていく。

それはそれは大変な準備が必要で、これまでの生活で積み重ねた荷物を改めて眺める機会になった。

その中から必要なものだけを選んだり、いらないものを捨てたりしていく中で、捨てる選択と増やさない選択を知る。

改めて考えさせられた。

終わりを決めたのは自分だけど、荷造りが進むにつれて少し切ない気持ちになる。

その感情は「卒業」に少し似ていて、不安と期待の両方がある。

でもあの頃も決断した。

そして成長したはず。

「なんとかなるさ」って思ってはいたけど「なんともならない想い」もあって、それを一個ずつ解消しながら新しい生活に慣れていく。

今住んでいる「ここ」での生活を終わらせるのと同時に新しい生活が始まる。

大人になった今でも不安はあって、あの頃と考え方は少し違うかもしれないけど、それなりに期待もしている。

荷造りが進むにつれて、色んな想いが交錯して、たそがれてみました。

いい歳したおっさんが、あの頃の卒業を思い出す。

そんな引っ越しになりそうです。