我が家には子供が二人います。
二人には将来「自分の力で困難を切り開いていける力や考え」を持ってほしいと思っています。
そう考えながら本屋に行ったり、子育て本をネットで調べたりすると、めっちゃたくさん出てきます。
そういう本がめっちゃたくさんあるんです。
ってことは、
そういう本を必要としている人がたくさんいるんでしょう。
もし、我が子に「イチローのような野球選手になってほしい」と思っているとして、本を探す。
例えばそこに「イチローの育て方」みたいな本が売られているとする。
それを熟読。
ふむふむ。こうやってやるのか。
実践する。
…。
なにが面白いん?
もしですよ。
それでイチローみたいになれるなら、みんなイチローになれるってことになる。
そうなったらまるでゲームです。
ゲームの攻略本通りにやって、攻略本に書かれている通りの結果になる。
そうはならないのが人生だし子育てなんです。
子育て本は攻略本ではない。
子育てに攻略法なんてない。
だからこそ親が一生懸命悩んで、考えて、傷ついて、一緒に成長していくんだと思う。
それが面白いんだと思う。
ゲームだって一緒。
攻略本を見ない方が楽しめる。
攻略法があるからつまんないことだってある。
目的も変わる。
「攻略本に書かれている通りに進める」っていうただの作業になる。
物語に没頭して、主人公の気持ちになって、一緒に成長しながら物語を進めていくのが楽しいのです。
RPGは特に。
物語に没頭出来ない程攻略法に縛られるRPGなんて面白くないと私は思う。
自信はないが、不安もない。
自分が選ぶ選択に自信が持てなくなると、つい本や誰かが言うことを真に受けてしまうことがある。
それが良い情報であれば取り入れるべきだとは思う。
でも「良い」か「悪い」か判断出来ないような精神状態ではどんなものでも「良かれ」と思って取り入れようとしてしまう。
自信が無いからこそ様々な情報を取り入れようとするんです。
それが無駄だと思っているわけではありません。
どちらかと言うとそういった情報を持っていた方が選択肢も広がる。
ただ、全てを鵜呑みにしてはいけないと思うんです。
子供には個性があります。
私達大人が同じ課題を出されてもそれぞれ違う想いを抱くように、子供も様々な意見を持っています。
その時に、「あれ?どうして我が子は出来ないの?」って思ってしまう切っ掛けになったりする。
それが攻略法なんです。
本に書かれていたり、誰かが言うことを全て真に受けてしまうと、「あれ?我が子は出来ないの?」って思ってしまうことがある。
まるで「そこに書かれている攻略法が正しい」と言わんばかりに。
自信が無いから本や誰かが言うことが正しいと思ってしまう。
でもちょっと待ってほしいのです。
私達大人や親も「子育てが初めて」なんだから自信なんて持てません。
だから様々な情報が欲しいと思うし子育て本を参考にすることだってあります。
誰だって自信に満ち溢れているわけじゃない。
むしろ私は自信なんて持っていません。
ただ、「不安」になることだけはやめたい。
これから先のことを考えると自信なんて持てない。
何が起こるかわからない。
だから不安になる。
ところが子育てなんてミラクルの連続です。
奇跡的に机にあるコップをひっくり返す。
奇跡的に掃除が終わった直後にゴミをぶちまける。
奇跡的に風邪が治った次の日に風邪をひく。
奇跡的に何もないところで滑って転ぶ。
先のことなんて私達大人の想像を絶するものになる。
そんなミラクルを起こしてくるのに不安もへったくれもない。
自信はないです。
でもこれだけのミラクルを起こすのに不安もない。
何が起こるかわからない。
だから私達家族はミラクルが起こる度にその都度話合ったり喧嘩したりするんだと思う。
どうせミラクルが起きるんです。
だったらこれから先の事を考えて不安になるなんて無駄。
ミラクルが起きる度に話し合って一緒に解決していく方が面白い。
攻略法なんて子供が起こすミラクルで一気に吹っ飛ぶんですから。
そんなもの必要ないのかもしれない。
子供の振り見て我が振り直す。
我が子が怒るとそれなりに汚い言葉を使います。
どこかで聞いたことがある汚い言葉。
しかも怒った時にだけ使うんです。
はい。
私の真似をしています。
しかもちゃんと怒った時限定で使うんです。
使いどころが間違っているわけではないけど、なんだかすごく恥ずかしくなります。
ああ。自分のせいだ。
子供は親の鏡なんて言いますが、まさにこういうことなんだと思いました。
それから反省して、あまり汚い言葉を優先して使わないようにはしていますが、次はまた違う部分の真似をされるんでしょう。
そう考えると、自分の身振り素振りを直すのにも役立っているとは思います。
恥ずかしい思いをした分だけ直っていくのだとしたら、それも含めて共に成長していくっていうことなんだと思いました。
無い方が良いに決まってるんですけどね。
なぜか良い部分に限って真似しないんです。
子育てに攻略法なんてない。あるのはミラクルだ。
たくさんの子育て本があって、様々な悩みの行動や言動を出してはそれに対しての考え方を教えてくれます。
きっとどれも間違っていない。
その内容は考え方を教えてくれるもので「正解」だとは言っていません。
我が子に当てはまる内容が書いてあれば誰でも気になるし、「その通りにしてみるか」って思います。
自信が無いから。
子育てに慣れているのならまだわかる。
でも親は親で初めてなんです。
子育てなんて初めての連続なんです。
だから自信なんて持てない。
だからこその子育て本。
でもこれは攻略本じゃない。
てかその通りにいかない。
ゲームみたいに先に起きることがわかっているわけじゃないから。
だから余計に不安になる。
不安は未来を少し予想してみたり、その準備をしておくことで和らいだりする。
ところが、
子供が持ってくる未来はいつだってミラクル。
笑えるミラクルもあればそうではないミラクルもある。
ミラクルラッシュ!
不安は無くならない。
ミラクルを予想なんて出来ないんです。
だからその都度一緒に考えて、ミラクル級のトラブルを持ってきても、一緒に悩む。
結局一緒に冒険していくしかないんです。
子育て本にゲームの攻略法みたいなものを望んではいけないのだと実感しました。
我が子と共に悩み、考え、挑戦して、失敗して、喧嘩して、人生を冒険していく力を身につけていくものだと思いました。
気が付けば自信はないけど不安は消えていて、ミラクルが起きる度に頭を抱えることになってました。
どうしよう。
こうしよう。
そう思ってもまたミラクルが起きるんです。
ミラクルを攻略なんて出来ない。
人生に攻略法なんてない。
子育ての攻略法を見つけるのをやめました。
その代わりに家族みんなで冒険に出かける覚悟を決めました。
次はどんなミラクルを起こしてくれるのやら。
どうか感想をください。